平成25年9月2日、第1部会の担当により神道行法禊錬成研修会が太宰府天満宮で開催されました。当日は、福岡県神道青年会花田 武会長をはじめ21名の参加があり、太宰府天満宮御本殿での正式参拝後に開講式が行われました。
講師は昨年に引き続き、道彦として飯盛神社 禰宜 野上雅貴先生、助彦として太宰府天満宮 権禰宜 松尾太輔先生の両名をお招きし、午前中は研修室にて講義を賜りました。午後からの本番に備え教室では実際に、禊行法の練習を行いました。禊と一言で言っても、振魂、祓詞斉唱、鳥船行事、雄健行事、雄詰行事、伊吹行事を経て、やっと水の中に入る身滌行事となります。そして最後は、全員で拍手をし、お互いに「おめでとう」と祝福します。この「おめでとうと」お互いを褒めたたえるところが、神道らしいなと私は思います。

午後から、いよいよ禊場での禊行法を行いました。天候は晴れで穏やかな気候の中でありましたが、禊場は天然の井戸水を使用しているため、入った瞬間悲鳴が聞こえるほど冷たい水でありました。鳥船行事を真剣に行い、しっかり水に入る準備をすることが大切であると痛感しました。冷たい水の中で、大祓詞を斉唱していると「冷たい」とか、「きつい」等の感情、我欲が消えて行き、頭が真っ白になっていく感じがしました。そして段々と皆さんと心が1つになり、心が研ぎ澄まされていく感覚になりました。禊とは、つまるところ「無になる」、「原点に戻る」、ということではないだろうかとこの時に感じました。そして野上先生は、講義の中でその心を日常に生かすことが重要だとも仰っておられました。

その後鎮魂、魂振を先生方からご指導賜りました。諸作法を一通り体験してみましたが、その意味は神様の威霊を体内に招き鎮めるとともに、その威力によって自分の霊魂に刺激を与え、その結果として霊魂を誘発して、より強い威力ある霊魂として恢復、定着させるというものであります。
今日1日体験した禊行法で、原点回帰した清らかな気持ちでこれからも神明奉仕に務めていきたいと思います。最後にご指導賜りました、野上雅貴先生、松尾太輔先生、誠にありがとうございました。
太宰府天満宮 出仕 畑中憲一