去る9月19日、福岡県神道青年会第2部会の平成25年度教養研修会を、爽やかな秋晴れの下、航空自衛隊築城基地にて13名の参加者が集まり開催されました。
航空自衛隊築城基地には航空自衛隊航空総隊の隷下部隊の1つ西部航空方面隊『第8航空団』が所在しており、中国九州北部地域の領空に接近・侵入してくる国籍不明機に対しての対領空侵犯措置を行っています。
築城基地は大東亜戦争中の昭和17年大日本帝国海軍が大日本帝国海軍築城飛行場として建設し、飛行場落成と共に『築城海軍航空隊』を開隊。昭和20年3月には『神風特別攻撃隊菊水部隊銀河隊』が出撃した地でもあります。更に昭和20年8月9日には小倉に向かった原爆搭載のB29戦闘機の迎撃として零戦を緊急発進した基地もこの築城基地だそうです。基地内の展示室には菊水部隊銀河隊の隊員が家族に宛てた遺書が展示してありましたが、その隊員の住所が、私が日頃奉仕する正八幡神社の氏子地域であった事に衝撃を受けました。
このように開港から西日本の領空防衛の要となっています築城基地ですが、現在はF15戦闘機とF2戦闘機という、航空自衛隊の主力機を配備しており、防空行動及び領空侵犯に対する措置を行っています。今回の基地見学では、実際に両戦闘機を実際のパイロットの説明の下、間近で見学させていただけるという貴重な体験をさせていただきました。
戦闘機見学後は、国防の現状について、また平成23年3月に発生した東日本大震災での災害復興支援についてのご高話を拝聴いたしました。自衛隊の災害復興職務はあくまで人命救助。住処を無残に破壊されてしまい、瓦礫となってしまった我が家を憔悴した身体で片付ける被災者を“任務中”は手助け出来ないもどかしさ。また、スクランブル発進に備えて被災地に人命救助に行きたくても行けないもどかしさ等、様々な苦悩話をお話いただき、胸が熱くなりました。
任務ご多忙の中、時間を割いてご対応いただきました、築城基地広報 荒木様を始め築城基地の皆様誠にありがとうございました。
正八幡神社 権禰宜 髙橋進太