平成26年9月4日、第2部会担当により神道行法錬成研修会が西大野八幡神社にて開催された。当日は、福岡県神道青年会 久富貴文副会長をはじめ20名程の参加があり、西大野八幡神社 福江 國彦宮司様の斎主による正式参拝後、開講式が行われた。講師は飯盛神社 禰宜 野上 雅貴先生を道彦としてお招きし、午前中は西大野八幡神社の拝殿にて鎮魂及び禊ぎ作法の講義を賜った。講義では、まず行事の歴史、禊ぎの作法、次に鎮魂行事へと続いて行く。禊ぎの講義では、順番、禊歌等を指導して頂き、鎮魂では息の術、手の術を重点的にご指導頂いた。これらは、神職を志す者ならば一度は経験するものであるが、自分の物にするには計り知れない年月と経験を必要とする。野上先生曰く「神社祭式は表の作法、鎮魂及び禊ぎは裏の作法」とのこと。裏と言うのは、自分の内面を見つめる事である。雨の音お陰もあってか、日常生活では感じる事の出来ない内面や、自然と一体に重要さを感じる事が出来た。また先生は、「日本人は自然の中に神様を見出した人種」とも仰っておられた。
午後に入り禊ぎ場にて、先ず振魂、祓詞斉唱、鳥船行事、雄叫行事、雄詰行事、気吹行事を経て、川の中へ入った。案の定、川は増水し流れも速く、第2部会 林田会長の仰せられるとおり「穢れと共に自分達も流されないように気を付ける」こと意識しながら大祓を奏上致し、心身共に清々しい気持ちで閉講式にのぞむ事が出来た。
今回の講習会は神社祭式のことは勿論、禊及び鎮魂行事は「昔のてぶり」に通じ、神職として原点回帰するものとなった。これらの経験を忘れずに日々の奉仕に努めたいと思う。
若松惠比須神社 権禰宜 千葉晃司